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結納・婚約・結婚式など、地方によって特徴があります。A地方では結婚式での「常識」がB地方では結婚の「非常識」になってしまうことすらある地方独特の結婚の「しきたり」。今回は地方の独特の結婚にまつわる「しきたり」を取り上げてみたいと思います。

 

結納にまつわる関東と関西のしきたりの違い

●関東風の結納

関東では男女ともに結納品を用意して、同時に取り交わすのが一般的です。結納品の品数は男女ともに9品。結納金に関しては女性側が「半値返し」として半分の金額に相当する「物」で返すのが関東流の結納のしきたりになっています。

●関西風の結納

関西では男性側だけが女性に結納品を送るのが一般的になっています。結納品は5~9品で地方により異なります。結納品を受け取った際に女性は受書を渡します。後日女性は結納金として受け取った金額の1割程度を「返礼」として持参します。

●各地方独特の結納のしきたり

九州では「鯛」「お酒一升」「お茶」を持参して、女性側の家に挨拶に行くのが通例になっています。九州では結納金も「給料の3か月分」と他の地方とは風習が異なっています。

 

結婚披露宴にまつわる地方のしきたりの違い

結婚披露宴も地方によって独特の違いがあります。特に席次・引き出物などでもめることがあるかもしれませんので、確認しておきましょう。結婚式も地方の風習により招待客数から料理内容まで、違いが出ます。特に沖縄で結婚式に招待された場合は予習が必要になりますので、確認しておきましょう。

 

北海道の結婚のしきたり

北海道の結婚式は他地域と根本的に違うところがあります。北海道では結婚する二人のお披露目のために結婚式を開くという形式ではありません。基本的に結婚する二人を祝福するために「お祝い会」を開くといった感覚で結婚式が執り行われます。ですから、結婚式といった感じではなく、「結婚を祝う会」といったほうがぴったりとする感じです。

そのため、結婚式の中心になるのは発起人になります。発起人が結婚式の準備もお手伝いするのが北海道流です。当日の結婚式では「会費(ご祝儀ではありません)」の徴収が会場で発起人によって行われます。招待客が会場で財布から会費を出して、発起人が領収書を発行します。会費も通常10,000円~15,000円が相場で、リーズナブルな結婚式になっています。そのため、引き出物は1,000円~1,500円相当のお菓子と大変シンプルになっています。

席順も来賓・上司→親族→友人の順番になっています。ここも他地方と大きく違うところでもめやすいポイントです。基本北海道では発起人が主催の「結婚お祝いの会」ですから、このような席順になるのです。

 

高知県の結婚のしきたり

高知県はお祝い事を祝うのが大好きな県民性です。ですから、結婚式の招待客の全国平均の80人前後ではなく、親戚総出が普通で200人規模の結婚式が通例になっています。そして、お酒の量が格段多いのが特徴です。このように大規模な人数の結婚式なら費用も高いのかと言えば、そうではありません。逆に高知県は全国平均の2/3の金額になっています。

その理由は高知県独特のしきたりである「大皿料理」にあります。通常の結婚式では招待客一人ひとりにコース料理が提供されるのが一般的です。しかし高知県では「大皿料理」が一般的になっています。ですから、結婚式の費用が他県よりも大幅にコストダウンすることができるのです。このため、ご祝儀も10,000円~20,000円が一般的になっています。

 

九州地方の結婚のしきたり

九州といえば、九州男児です。このため、一般的に結婚にかかる費用も男性が多く持つことが一般的です。割合は4:6、3:7など、両家の話し合いで決まります。長崎では男性側が結婚にかかる費用を持つのがしきたりです。このように、九州では男性側が結婚に関する費用を多く負担することがしきたりになっています。
また、ガーデンウエディングを採用するカップルが多いのも九州地方の特色です。若者層の結婚式では礼服着用ではなくカジュアルな装いでの出席者が多いのも九州の特徴であると言えます。

 

名古屋の結婚のしきたり

派手婚で有名な名古屋ですが、やはり結婚式は派手に行うカップルがおおいのが特徴です。名古屋で結婚式に参加した人に対するアンケートでもおよそ7割の人が他地方と比較して名古屋の結婚式は「派手」だと回答しています。

しかし今では有名になった「ガラス張りのトラック」での家具の搬入は一般的ではありません。しかし縁起の良い「紅白の幕」「松竹梅や鶴亀」などで家具を搬入する人の多くいるのも事実です。

名古屋と言えば、結婚のしきたりでの菓子まきも有名です。女性が実家を出るときに屋根の上や2階から女性の親族がお菓子をまき、それを近所の人が拾う行事がありました。い今ではこういった伝統的な菓子まきはあまり見かけることはありません。その代わり結婚式場で菓子まきをするのが一般的になっています。
名古屋では「両手に持ち切れる引き出物は恥」とさているうえに、「名古屋では9割返しが一般的」と言われるほど引き出物が豪華になっています。現在でも「カタログギフト」は主流ではなく、ものでのお返しが基本になっています。

 

沖縄の結婚のしきたり

沖縄での結婚式はかなりユニークなしきたりがあります。結婚式全体で通常と違う流れですので、沖縄の方の結婚式に招待された場合はしっかりと予習してから参加したほうが無難です。

まず招待客の規模が違います。400人前後の招待客は「普通」なのが沖縄流です。招待客が多いため、中には結婚のご祝儀で新婚旅行に行くつわものカップルがいるほどです。ご祝儀の平均は10,000円前後とリーズナブルに設定されています。

沖縄での結婚式は着席=乾杯です。着席したら即酒宴が開始されます。このため、式が始まるころにはへべれけの方もよくみかけますので、注意しましょう。
沖縄の結婚式では「余興」が凄いことでも有名です。歌や踊りといったものから、即興劇など余興の種類も幅が広くなっています。沖縄では結婚式の余興のため、舞台が式場にあるのが一般的になっているほどです。余興が充実しているため、結婚式自体も3時間を超えることもしばしばあります。この余興のために沖縄の席次は独特になっています。来賓・上司などが一番舞台に近い席(末席)になっています。

そして沖縄の結婚式のフィナーレを飾るのは「カチャーシー」です。結婚式の終盤になると、参加者全員で「カチャーシー」を踊るのが沖縄流です。

 

まとめ

このように同じ日本でも、結婚にまつわる風習が地方によって異なります。特に何もなくても、もめることが多い席次ですが、地方によって全く違う場合があるので注意が必要です。結婚のお相手とよく話し合って、その地方のしきたりを上手く結婚式に取り入れていきたいものですね。特にご両親は地方の結婚のしきたりに疎いこともありますので、事前にしっかり説明して、理解してもらうことが重要だと思います。